屋根裏に収納スペースを作るのは良い点ばかりではない?

注文住宅で必要なスペースを確保するためには屋根裏の利用が効果的です。特に敷地が狭い場合は、住宅の内部を効率的に使う必要から、採用するケースも増えています。屋根裏の収納スペースは天井高さや面積などの一定の条件を満たすことで、容積率への算入を免れるので、効率的な利用が可能となります。利用されていない屋根裏の空間を収納スペースとして利用できるので、無駄の無い空間利用が可能です。

屋根の裏の収納スペースにはデメリットもあり、慎重に考慮することが必要となります。デメリットとしては、暗く不気味な印象を与え、使いづらくなることが挙げられます。暗く不気味な印象は気になる人には問題ですが、物音などの障害が承知であれば問題はありません。さらに、動物や虫が住み着くことがあり、物音が気になることもあります。動物や虫が住み着く場合は駆除が必要となり、費用が発生します。簡単な虫なら自分で駆除ができますが、嫌な人もいるのです。

屋根裏の収納スペースは荷物の上げ下げにかなりの労力が必要です。はしご階段での移動が必要となり、怪我の元にもなります。屋根裏の収納スペースは怪我の温床となってしまうこともあります。屋根裏は何の役にもたっていない印象を受けますが、一定の断熱効果を有しています。屋根裏があることで、屋根表面の熱変化が居室に伝わり難くなるのです。屋根裏は十分な換気孔を設けることで、腐食を抑えることが必要となります。

住宅には多くの収納スペースが必要で、キッチンの床下にも収納スペースが設けられることがありますが、屋根裏の収納スペースと同じような問題を抱えることもあります。すなわち、収納したものが忘れがちになり、何年も放置してしまうことや、荷物の出し入れで怪我をしてしまうことなどが起こります。収納スペースは無理の無い範囲で適切な設置が望まれます。

住宅の収納は主に内部に設けられますが、生鮮野菜などの収納には外気の入る収納空間が必要とされることもあります。外気に面した収納は土間に扉のある空間だけで十分で、作り付けの棚があると便利です。さらに、内部に設けるのが不適切な場合は別棟の物置が役立つ場合があります。漬物などの保存では匂いが生じることもあるので、母屋とは別棟の物置が役立ちます。住宅は人がいるスペースだけでは足りず、収納のためのスペースを必要に応じて作ることが大切です。その手法は使っていないスペースの有効利用が効果的となります。