断熱材選びは家の寿命を大きく左右する!

色々な高いビル

注文住宅では使用する材料で家の寿命が決まります。家の寿命に影響する材料に断熱材があり、腐りやすいものは全体への影響が大きくなるのです。現在の住宅は省エネ基準の厳格化に伴い高断熱化が必要で、熱伝導率の低いものが選ばれます。断熱材はコストパフォーマンスで選ばれるのが一般的ですが、低品質のものは結露やカビが生じて腐りやすい傾向があります。断熱材は熱伝導率が低いほど性能が良いのですが、湿気を通してしまうと温度差により結露が生じてしまいます。この結露が腐る原因となるのです。

高断熱化により熱伝導率の低い断熱材が流通していますが、低品質のものは気密性が低く、室内の湿気を通してしまいます。熱伝導率が低い断熱材ほど室内側と外部側の温度差が大きく、湿気が結露を誘発してしまいます。結露の発生によりカビが発生し、木材を腐らせてしまうのです。断熱材の品質を落とし、コストパフォーマンスで選んだために、大切な木材を腐らせてしまったのでは後悔することになります。後悔しないためには湿気を通さない高品質の断熱材を選ぶ必要があります。

家の寿命に大きく影響する部位として屋根があります。屋根の材料をどれにするかは寿命に大きく影響するのです。耐用年数の大きな屋根材は瓦と銅板です。瓦は耐久性の他、防火性や防音性もある優れた材料ですが、価格の高さと壁量が増える影響から、ハウスメーカーではあまり使われない傾向にあります。屋根をアスファルト系やカラーベスト系にすると塗装替えの頻度が高まると共に、取替えも必要となってきます。

室内の仕上げが早く劣化してしまうのも問題です。内部の壁や天井の劣化により住む人が愛着を失うことで、家が大切に使われなくなることも考えられます。内部をいつまでもきれいに保つには、自然素材の活用が望まれます。自然素材はビニル製品と異なり合成されたものではないので、いつまでも初期の性能を保ちます。ビル製品はつくられた時が一番きれいで、その後は見た目も機能も低下していきます。

家の寿命は構造材で決まる面もあります。柱と梁を組んで使う木造軸組み工法は日本の伝統的な手法として大工により継承されてきました。無垢の木材は接着剤を使用した集成材よりも耐久性があり丈夫です。伝統的な工法で建てられた日本の木造建築は長い寿命を持つことで知られています。木造軸組み工法以外の工法を使った住宅は、それがハウスメーカーによりつくられていても、耐久性を比較してみる必要があります。